腰の痛みに効果的なストレッチとは?

腰の痛みに効果的なストレッチ

腰の痛みに効果的なストレッチをご存知ですか?皆さまの中にも腰痛で悩んでいる方は多いのではないでしょうか?厚生労働省が実施した国民生活基礎調査(2013年)によれば、日本人の自覚症状の第一位は「腰痛」なのだそうです。そこで今回は腰痛の原因や効果的なストレッチ方などを解説していきます。

腰が痛くなる原因


腰痛は、背骨(脊椎)や骨盤の関節、その周囲の筋肉などが原因で起こることが多く、一度腰痛になると治りにくく、悪くなるケースが多いようですのですので、悪化させない為にも日常生活での早めのケアを行うことが大事になってきます。ここでは腰痛になる様々な原因を詳しく見ていきましょう。

長時間座りっぱなし

座位は立っているよりも背中への圧力が掛かります。長時間腰や背中が丸まった状態で座ると腹筋が力を抜くため、背筋に余分な力が掛かり骨盤の関節に負担が偏ってしまうことと、動かないことで筋肉の硬直を招き、血行の悪さから腰痛につながります。このように、腰の負担の増加と筋肉の硬直化により、長時間座りっぱなしでの腰痛が起こってくるのです。

関節が動いていない

骨盤の関節(仙腸関節)が硬くなっていたり、時間をかけてゆるんだりした場合(長時間同じ姿勢でいる)、腰痛は起こります。仙腸関節とは、背骨を支える土台である骨盤の、背骨の一番下に付属する「仙骨」と、その周囲を囲む「寛骨」の骨の継ぎ目の部分に当たる関節です。この関節が動きにくくなると、腰が痛む原因になります。この関節の動きを良くして可動域を広げることで、腰痛が改善されることがあります。

筋肉がこっている

腰痛を引き起こす原因の一つに「筋・筋膜性腰痛」があります。筋・筋膜性腰痛とは、一言で言えば腰周辺の筋肉疲労による痛みです。腰を使う作業や、長時間座りっぱなしなど腰の負担が大きい姿勢を続けていると、腰の筋肉が緊張して硬くなります。筋肉の柔軟性が低下することで筋肉が損傷しやすくなるほか、血行も悪くなり痛みの元となる炎症や疲労が発生しやすくなり、痛みにつながります。また、筋肉が硬くなると乳酸などの疲労物質が蓄積されやすくなり、疲労した筋肉の回復も遅れ、腰への負担となります。

腰の痛みに効果的なストレッチ

腰のゆがみを矯正し、関節の動きをよくするストレッチは腰痛の改善に効果的です。ここでは腰痛の改善に効果的なストレッチを紹介していきますが、その前にいくつか注意点があります。

・ストレッチは寝る前に行うことが効果的です。その日、一日使った体の筋肉は凝り固まっています。筋肉は硬くなってしまうと血液の流れを阻害し、血流を悪化させます。睡眠中は元々体温も血流も低下していますので、さらに筋肉は硬くなってしまいます。是非、寝る前にストレッチで筋肉をほぐしてあげましょう。

・体が冷えた状態だと筋肉は伸びにくく、関節の動きは鈍いので軽いウォームアップ後、またはお風呂上がりに行うと最大の効果が得られます。

呼吸は止めずに行いましょう。息をとめたりすると無駄な力が入ってしまいます。同じ姿勢をキープしている間も呼吸は続けます。

・反動をつけずに痛みを感じない範囲で伸ばしましょう。反動をつけるストレッチは筋肉や関節を痛めてしまいます。毎日続けることで少しずつ体は柔らかくなっていきますので無理のない範囲で初めていきましょう。

・腰痛が激しい場合はストレッチを行うことでかえって症状が悪化する場合があります。痛みが激しい場合や、ストレッチを行っている最中やストレッチ後に痛みやなどの症状が現れた場合は速やかにストレッチを中止し、医療機関を受診するようにしてください。

仰向けに寝て腹式呼吸

複式呼吸とは横隔膜を上下させる呼吸法です。腹式呼吸をすることによって腹圧を鍛えます。腹圧とはお腹をふくらませる力で、体の芯を安定させて体のバランスを保つ力です。このため、腹圧が弱いと腰への負担が増え、腰痛の原因になります。

1.両膝を曲げて仰向けになり、片手を胸に、もう一方の手をお腹に手を当てます。

2.口から息を履きながらお腹をへこませていきます。お腹に当てた手が沈んでいくのを感じながら細く長く10秒以上かけて全て吐き切ります。この時に胸に当てた手が動かないことを確認しながら行います。

3.息を吐き切った後、鼻から息を吸います。この時もゆっくりと、胸ではなくお腹が動いていることを意識して行います。

4.3~4を3セットから5セット繰り返します。

うつ伏せに寝て足をクロス

腹斜筋を意識したストレッチです。腹斜筋とは脇腹にある筋肉で骨盤を引き上げたり、体をひねる運動で働く筋肉です。腹斜筋をストレッチすることに骨盤周りの筋肉をしなやかにし、腰痛の原因を軽減させます。

1.うつ伏せに寝て、両手を胸の横まで開きます。

2.左足を右足の上にクロスさせます。そのまま左足のつま先を右手の先まで伸ばすイメージで左の脇腹(腹斜筋)を伸ばします。この時に両肩が床から離れないように注意してください。痛みを感じない範囲まで伸ばしたら20~40秒、呼吸を止めずにそのままの姿勢をキープします。

3.ゆっくりと左足を戻し、両足をそろえたら次は右足を左足の上にクロスさせます。そのまま右足のつま先を左手の先まで伸ばすイメージで伸ばし、右の腹斜筋を伸ばします。そのまま呼吸を止めずに20~40秒、姿勢をキープします。

4.3~4を3セットから5セット繰り返します。

四つん這いでキャットポーズ


腰の筋肉をほぐし、痛みを和らげてくれるストレッチです。

1.両手と両膝を床に付け、四つん這いになります。手のひらは肩の真下、膝は腰の真下に来るようにします。手足の指は広げずに、足は拳2つ分ほど開けておきます。目線は床を見ます。

2.息を吸いながら顔を上げて目線を天井に、お腹を床に近づけるイメージで腰を反らせます。

3.息を吐きながら頭を下げて目線は自分のヘソを覗きこむようにし、背中を丸めます。両肩の位置を維持しながらヘソを天井に付けるイメージでお腹をへこませ、息を吐き切ります。

4.息を吸いながら1の姿勢に戻します。

5.呼吸に合わせて2~4を3セットから5セット繰り返します。

ストレス解消のチャイルドポーズ


休んでいるように見えるポーズですが、背中を伸ばすためのアクティブなストレッチです。

1.正座をし、膝を肩幅に開きます。

2.両手を床につけ、その手を1歩1歩前へ進めて行きます。

3.おでこを床に付けて首はリラックスさせます。腰が伸ばし足りないと感じたら両手を1歩ずつ前へ進め腰を伸ばします。5~10回呼吸をする間、この姿勢をキープします。

4.両手を1歩ずつ戻しながら体を起こし、1の姿勢に戻ります。

5.2~4を3セットから5セット繰り返します。

頭の後ろで手を組んでおじぎ

背中と腰の筋肉をほぐすストレッチです。

1.頭の後ろで手を組みます。(立っていても椅子に座った状態でも構いません。)

2.息を吐きながら自分のヘソを覗き込むようにおじぎをしていきます。腰のあたりの筋肉を伸ばすイメージで行ってください。

3.2の頭を下げた状態で、余裕があれば体を左右に捻り更に腰を伸ばします。頭の後ろで組んだ手の肘をそれぞれ反対側の太ももに近づけるイメージです。(この間も呼吸は止めないように気を付けます。)

4.息を吸いながらゆっくりと体を起こします。

5.2~4を3セットから5セット繰り返します。

日常生活で気をつけること

腰の痛みを引き起こす原因は、様々ありますが大半の腰痛、腰の関節痛は日常生活の中でちょっとしたことに気を配るだけでも、十分に予防し改善することが可能です。人間の動作というものは無限にありますので、全ての動作について細かく説明することはできませんが、日常生活における注意点について説明させていただきます。

イスに深く座らない


人間の体のほとんどは、関節を支点にした「テコの原理」でできています。テコの原理は支点と作用点の距離が離れれば離れるほど多くの力が必要になり、近ければ近いほど必要な力は小さくなります。つまり自分の座っている位置より遠くで作業(作用点)をすればするほど腰(支点)に掛かってくる負担が大きくなるのです。机やパソコンに向かう時は、下腹に力が入るように足を置き、背筋を真っ直ぐにのばしましょう。背もたれにもたれかかり過ぎたり、後ろに大きく反ったりしないようにしましょう。椅子の高さも大事です。高すぎる椅子に座ると前かがみの姿勢になるので、腰に負担が掛かります。足の裏が床につく程度の高さに調整しましょう。

インナーマッスルを意識する

腰のインナーマッスルを鍛える事によって、腰痛が軽減されることがあります。インナーマッスルは深層筋と呼ばれ、体の根幹に近い部分にある筋肉を指します。普段立ったり歩いたりしているときの姿勢を自動的に保っている筋肉です。腰のインナーマッスルは腰骨をしっかりと支える役割をもっているので、このインナーマッスルを鍛え、腰骨をより安定させる事によって、腰の関節に掛かる負担を減らすことができます。インナーマッスルは普段の生活でも、「ウォーキングの際には手足を大きく動かして歩く」、「ストレッチなどで骨盤の体操をする」、「姿勢をよくすることに気を配る」、といった事でも刺激を与えてあげることができます。インナーマッスルを意識して生活することで、背骨や骨盤を正しい位置に保ち、背骨や骨盤の関節の動きを筋肉がしっかりと支えながら動かすことができるようになることによって、腰痛の根本的な原因が改善されていきます。

まとめ:腰痛に効くストレッチは継続することが大切

ストレッチの効果はなかなかすぐに現れるものではありません。正しいストレッチを継続して行っていくことで体は徐々に改善され、普段鍛えられない筋肉を刺激することによって、筋肉が弾力性を取り戻す事になり、柔軟性が保たれるようになります。柔らかくなった筋肉は本来の血流を促すポンプの役割を取り戻し、老廃物や疲労物質を体外に押し流し、腰痛改善などの効果が現れます。しかし、体の柔軟性はストレッチを行い改善されても、放っておくことによりまた硬くなってしまい、せっかく改善された症状も元に戻ってしまします。そうならない為にも、毎日のお風呂や歯磨きのようにストレッチをする事を生活のなかに習慣化し、続けていきましょう。