肩甲挙筋の役割は?ストレッチやトレーニング方法を学ぼう!

背中を鍛えて後姿美人になろう 肩甲挙筋
Portrait of strong female flexing muscles. Fitness concept.

肩甲挙筋の役割とはどういったものなのでしょうか?正しいストレッチやトレーニング方法を学びましょう!

女性に多い症状として肩こりや首こりがあります。肩こりや首のこりは、長い時間のデスクワークなどで同じ姿勢を取っていたり鞄を同じ肩にかけているなど首と肩周辺の筋肉の緊張や疲労が原因の一つとされており、血行不良もその一つです。肩こりや首こりと関係の深い筋肉として肩甲挙筋が挙げられますが、この筋肉はどんな役割があるのでしょうか?今回は、肩甲挙筋の役割とストレッチ法を紹介したいと思います。

肩甲挙筋はどの部分?

人体には無数の骨格筋が存在しますが、肩甲挙筋も身体の動作をスムーズにする上で重要な役割を担っています。では、肩甲挙筋とはどの部分の筋肉を指すのでしょうか?肩甲挙筋とは、背部の筋肉である棘腕筋の中でも、頸椎と肩甲骨を繋いでいる筋肉を指します。骨格を動かす為の肩甲骨周辺筋は繊細な筋肉で、関節面を持たずに宙に浮いている状態の不安定な肩甲骨をしっかりと固定しています。

肩甲挙筋は、頸椎の椎体第1~4の横突起より始まり、肩甲骨の上角の内側の上部1/3程あります。肩のインナーマッスルと言われており、肩こりや寝違えで痛めやすい筋肉とされています。

肩甲挙筋の筋腹は、上位頸椎から始まるほど筋繊維が太くなり、観察する場所によって筋腹の位置や走行が変わるのが特徴で、第1頸椎から起こる筋繊維は上角の内側に走っており第5頸椎から起こる筋繊維は上角の外側に走っていますので、捻じれている点に加えて皮下で観察できない所も特徴の一つとなっています。

肩甲挙筋の主な役割

肩甲挙筋は、不安定な肩甲骨を支える役割がありますが、収縮すると肩甲骨を挙上すなわち肩をすくめる働きもあります。また、停止部が肩甲骨の内側の上部になっていますので、肩甲骨を下側に旋回させる役割もあります。

どんな時にこのような機能が使われているのかと言いますと、腕を上げる時にこの機能が使われています。例えば、両腕を挙げた姿勢で行う洗濯物を干す動作がそうです。腕が上がる時に肩甲骨は下方旋回して腕を支え、肩甲挙筋が収縮して肩甲骨を安定させています。この時腕を上げる動作と連動して、肩甲骨周辺の筋肉と力を合わせて固定させます。

肩甲挙筋のもう一つの大きな役割に、姿勢制御があります。人間は身体が傾いた場合には、真っ直ぐになるように自然に調節しています。この時も、肩甲挙筋は委縮してバランス摂る役割をしています。上部体幹のバランス制御の役割も持っているのが肩甲挙筋です。

日常生活のどんな時に使ってる?

Tシャツ 洗濯

肩甲骨を上に引き上げる時に使われる肩甲挙筋ですが、日常生活ではどんな動作時に使われているのでしょうか?まずは、荷物を棚の上に上げたりする時も使っていますし、主婦の場合は洗濯物を干す時にも使います。また、タンスの引き出しを手前に引いたり、物を前に押し出したりする動作時も使用するもので、背中に手を回してエプロンの紐を結ぶといった動作などもその一つです。また、落ちたものを拾うといった動作にも使われており、日常生活を送る上では大切な筋肉の一つです。

スポーツで肩甲挙筋は使ってる?

日常生活を送る上での動作に重要な役割がある肩甲挙筋ですが、スポーツではどのように使っているのでしょうか?ダンベルやバーベルなどを引き上げる動作を行う際に大きく貢献しており、上半身のインナーマッスルの一つである肩甲挙筋を鍛えることで、より高度なパフォーマンスができるようになります。ウェイトトレーニングを行う際には重要な筋肉ですが、何もしていない状態でも首を支えたたり、姿勢を整えたりと常に負担が掛かっている筋肉ですので、しっかりとトレーニングを行い鍛えておくことは大切です。

肩甲挙筋を鍛えるためのおすすめのトレーニング方法

肩を上げたり姿勢を保つことに大きな役割がある肩甲挙筋ですから、肩甲骨を上げるトレーニングが最適ということは分かりますが、チョットしたことで痛めやすい繊細な筋肉ですので、やり方にはポイントがあります。座り通しで同じ動作をしていたり、同じ方の腕や肩を使っているなどの際には血流が悪くなって疲労物質が溜まりやすくなります。また、近年危惧されているのがスマートフォンの使い過ぎからくる肩こりや頭痛などの身体の不調で、これも首を下げて同じ姿勢を長時間取っていることから起こるとされています。

このような症状の解消や予防として肩甲骨を鍛える為にはどんなトレーニングが良いのでしょうか?肩甲挙筋は、細い小さな筋肉で、肩の主要な筋肉とされアウターマッスルと言われている僧帽筋の深部に位置していますので、大きな負荷をかけても効果的に働かせにくいことが難点です。しかし、程よい負荷をかけることによって筋トレを行えば効果が期待できます。しかし、程よい負荷と言っても難しいですので、肩甲挙筋のトレーニング方法としては自重トレーニングがおすすめです。

その一つに、シュラッグと言われる肩甲骨挙上運動があります。このトレーニング方法は、両手を後ろで組むことが大きなポイントです。腕を前や身体の左右においたままで行った場合は、肩甲挙筋が効果的に委縮することができなくなってしまいますので、後ろで組むことはこのトレーニング法においてはマストとなります。やり方は簡単で、手を後ろに組んだ状態で肩を上げたり戻したりするだけです。これだけで肩甲挙筋を鍛えることができますので、忙しい方でも実践しやすいおすすめのトレーニング法です。

肩甲挙筋のおすすめのストレッチ方法

肩甲骨を鍛える

首の骨と肩甲骨を結ぶ肩甲挙筋は、肩こりと深い関係があるとされています。同じ肩甲骨周辺筋肉である、僧帽筋や棘上筋と共に負担が掛かる筋肉で、積極的に動かさないと衰える部分でもあります。首のこりとも関係しており、過度の負担や疲労が溜まることによって肩こりや寝違えなども起こりやすくなります。そんな不調の予防には、ストレッチが良いとされており、続けることで辛い症状が緩和されたり改善されたりしますので、試してみると良いでしょう。また、続けることによって肩甲挙筋を鍛えることも可能となるなど多くのメリットがあります。肩甲挙筋に限らず全身の筋肉に左右差がある場合には、身体を上手く支えられなくなり、身体に様々な不調が現れてきますので、そうなる前に自分の筋肉の状態を把握しておくことも重要です。

おすすめのストレッチを紹介してみます。

まずは、正面を向いて立ち姿勢を正します。この時に、椅子や床などに座っても構いません。右肩の肩甲挙筋を伸ばす為に左斜め下に頭を倒します。この時には、右肩が上がらないようにするのがポイントです。30~60秒間この姿勢を保ち、左肩も同様に行います。肩甲挙筋が伸びているのを感じない場合は、後頭部に手を軽く当ててアシストすると良いでしょう。

毎日行うのが効果アップの秘訣ですが、無理な場合は1日おきに左右2セットずつ行うようにしてみましょう。行う場合は、運動直後や入浴後など筋肉が温まっている時がより効果的です。ただ、一つ注意することは、腕に神経症状がある場合には悪化させる場合がありますので、症状を見ながら実践し悪化した場合は直ちに中止しましょう。

こりをほぐすおすすめのストレッチ方法

普段から肩こりや頭痛、肩甲骨周辺の筋肉のだるさや、傷みで悩んでいる方は少なくありません。特に長時間のデスクワークや車の運転を行う方などは悩みがちですが、筋肉トレーニングを行う前にしっかりとこりをほぐすストレッチやマッサージを行うことで、辛い症状の改善に役立ちます。

その方法は、基本的に肩甲挙筋の触診が必要となりますので、基礎知識として肩甲挙筋の起始及び停止、その上の表層の筋肉の走行を考慮することが大きなポイントです。肩甲骨の上角のすぐ上を指で押し揉むことで肩甲挙筋マッサージができます。特に肩こりが酷い方におすすめで、この部分をマッサージすることで痛みの改善に繋がりやすくなります。また、指圧グッズなどを利用するのも良い方法ですので、試してみてはいかがでしょうか。

ストレッチやマッサージの他に肩こりにならないような環境を作ることも大切ですので、環境を見直してみることも肩こり予防法の一つです。

肩甲挙筋のトリガーポイントは?

肩こりに悩んでいる方は、肩甲挙筋の疲労や血流障害が原因の一つとされており、日常的な動作や姿勢なども関係しているとされています。身体に慢性的な痛みを抱えている方は、身体のあちこちにしこりが見られると言われており、それを押すと強い痛みが生じる場合があるとされています。その強い痛みを感じるポイントがトリガーポイントで、多くは鍼灸の分野で使われる「ツボ」と高い確率で一致することから、ツボのことを指すとも言われていますが、ツボとは違いトリガーポイントには診断基準が定められています。また、トリガーポイントを押すとそこから離れた部位に痛みを感じることから関連痛とも呼ばれています。

肩甲挙筋にもトリガーポイントがあるとされており、首から肩甲骨にかけて付いています。トリガーポイントができてしまうと、肩に強い痛みやこりを引き起こしますので、筋肉が硬くならないように、日常的にストレッチやマッサージを行うことが大切です

トリガーポイントができやすい日常動作を挙げますと、肩に重い荷物を掛ける、肩を高く持ち上げたままの状態でいる、長時間のデスクワークなどがあり、首や肩の冷えなどもトリガーポイントのできやすい状態です。トリガーという意味は引き金という意味ですので、引き金を引かないように予防として肩甲挙筋を鍛えておくことも重要です。

まとめ

いかがでしたか?肩甲挙筋はあまり聞き慣れない筋肉ですが、肩にある大きな筋肉の一つとして肩甲骨を支える役割を持っています。腕を上げる動作や身体のバランスをとるなど重要な役割を持つと同時に繊細な筋肉ですので、傷つきやすく肩こりの原因にもなります。予防する為には、日頃からのトレーニングとストレッチが欠かせませんので、環境整備と共に是非試してみてください。