海外のセレブの間でグルテンフリー生活というものが注目され、ダイエットの成功や綺麗になった姿をSNS等で発信する人が増えています。最近は日本でもグルテンフリーが注目され、若い方から年配の方まで健康志向が高まっており、主食などの食事だけでなく、お菓子でもグルテンフリーが好まれています。まだ実践したことがない方のために、グルテンフリーの効果やおすすめのクッキーレシピを紹介します。
目次
グルテンフリーを実践すると良い事
グルテンとは小麦・大麦・ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、その穀物を原料とする製品にも含まれています。パンやパスタ、うどん、ビール、餃子やシュウマイの皮なども当てはまり、焼き菓子など小麦粉を使っているものにも含まれているため、日本人も多く口にしているのです。ではこのグルテンを摂取しないことで、体にはどのような効果があるのでしょうか。
食べ過ぎを防ぐ
小麦からできた食品を食べすぎると太る原因になると聞いたことはないでしょうか。小麦に含まれるグルテンには食欲を増進させるグリアジンという物質が入っており、さらにグルテンが分解されたときにできるアミノ酸の配列が、中毒性のあるモルヒネに似ていることから食欲を抑えられなくなり、いつの間にか食べ過ぎてしまうのです。
また精製された小麦粉で作られた食パンは89とGI値が高く、砂糖の59を大きく上回り、血糖値を急激に上昇させてインシュリンの分泌を促し、脂肪として溜めこんでしまいます。GI値とはその食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもので、ブドウ糖を摂取したときの血糖値上昇率を100として相対的に表されたものです。
さらにグルテンは分解されにくい構造をしており、未消化のまま腸管を通るときに腸を傷つけ炎症を起こします。その結果腸内環境が乱れ、感染やストレス、食事などの影響により腸管を守っているバリアが破壊されることで腸粘膜がもろくなり、本来なら取り込まれることのない異物が体内に侵入し、免疫異常やアレルギー反応を引き起こしやすくなってしまいます。
グルテンを摂取しないように努めると、この食欲自体も抑えられ食べ過ぎになることがなくなり、上記のような症状も出なくなります。
腸内環境を整える
私たちの体に起こるさまざまな不調は、副腎で作られるホルモンのバランスの乱れからくることをご存じでしょうか。グルテンを摂取すると、未消化のまま腸まで届き腸壁を傷つけてしまうため、副腎からコルチゾールという物質が出て、腸の炎症を抑えようと一生懸命働くのです。
副腎では体に必要なホルモンを50種類以上生産・分泌しており、副腎が疲弊してしまうと他のホルモンの生産が滞りバランスが崩れ、高血圧や慢性疲労、うつ症状に糖尿病、さらに動脈硬化や性欲低下、不眠、認知障害などの多くの症状が現れてきます。グルテンの摂取を控えることで、腸内環境を整えて副腎に過度の負荷をかけなくなるので、このような症状がみられることなく健康な体が作られていくのです。
肌がきれいになり痩せやすくなる
美肌は腸からと言われるほど肌と腸の関係性は深く、グルテンフリー生活をすることで先ほどのような症状が回避され、さらに腸内環境が整ってくると自然と肌も美しくなり、さらに老廃物が体にたまりにくくなるためダイエットの効果も出てきます。また、特にパンなどの小麦製品は体内で消化されにくい特徴を持っており、体を冷やして吸収も悪くなるため代謝が下がり太りやすくなってしまいます。
グルテンフリーのクッキーがおすすめの理由
小麦粉等に含まれるグルテンが私たちの体に及ぼす影響はとても大きいのです。しかし、食生活をいきなりグルテンフリーにするのは抵抗があるという方は、まずはおやつのクッキーをグルテンフリーにしてみてはいかがでしょうか。
混ぜて焼くだけなので自分でも簡単に作れる
クッキーは主に小麦粉から作られており、グルテンフリーにするためには小麦粉を使わずにクッキーを焼かなくてはいけませんが、それには小麦粉を米粉に置き換えるだけで、あとは同じレシピで作れるのです。簡単なうえに米粉で作ったクッキーの食感はサクサクしているので、小麦粉のクッキーよりも食感を楽しみながらおいしくいただけるでしょう。
手軽に甘いものが食べられるのでストレス軽減出来る
ダイエット中のストレスは、食べたいものが食べられないというジレンマが原因の一つではないでしょうか。少しでもストレスなくダイエットをしたい方にはグルテンフリークッキーをおすすめします。米粉と小麦粉のカロリー自体はほとんど差がないのですが、米粉は小麦粉よりも水分の吸収率がよいため、同じ分量のクッキーを食べたとしても粉の分量が抑えられている分、米粉で作ったクッキーはカロリーが低いのです。
甘味料も砂糖よりGI値が低いものを使えば急激な血糖値上昇も抑えられ、ダイエット中でも安心して食べることができ、ストレスを感じることなく続けられるでしょう。
グルテンフリー クッキーのおすすめレシピ
グルテンフリーのクッキーにはどのようなものがあるのでしょうか。手軽で簡単に作れるレシピを紹介します。
基本の米粉クッキー
製菓用米粉80g、片栗粉20g、アーモンドプードル20g、アルミニウムフリーベーキングパウダー小さじ1をボウルに入れ混ぜておきます(ボウルA)。別なボウルにメープルシロップ40g、菜種油35g、甜菜糖10g、塩ひとつまみを入れ、泡だて器で濁るまでしっかり混ぜ乳化させます(ボウルB)。
ボウルAにボウルBを一気に流し入れ、ゴムベラ等で切るように混ぜたあと、3mmほどに伸ばして型抜きします。それを160℃に予熱したオーブンで25分ほど焼いて出来上がりです。水分量が少ないため崩れやすい生地なので、型抜きをせず包丁で切れ目を入れるだけでも焼き上がりに簡単に綺麗に割ることができます。時間がないときにも簡単に作れるクッキーです。
塩味にすればおかずにも変身
製菓用米粉80g、片栗粉20g、アーモンドプードル20gをボウルに入れ混ぜます。無調整豆乳大さじ3、オリーブオイル大さじ3、甜菜糖大さじ1/2、塩小さじ1/2を混ぜ、先ほどの基本のクッキーと同じ手順で焼きます。
これはセイボリータルトといって、フィリングに野菜や豆、肉や魚を使った甘くないお惣菜で、自分の好きなものを乗せて楽しむことができます。生地が米粉でできているので、きんぴらやひじきの煮物といった和風のものにもよく合い、お酒のおつまみやおかずにもなる嬉しい一品です。
便秘解消ヘルシークッキー
ビニール袋に米粉50gとおから50g、きび砂糖15gを入れ混ぜたあと、さらにココナッツオイル10gを加え、生地がボロボロしてきたら豆乳10gを少しずつ入れて、袋を揉んで生地をまとめます。袋の角をハサミで落とし、オーブンの天板に絞り出し180℃で焼き上げて完成です。
ココナッツオイルに含まれるビタミンやミネラル、中佐脂肪酸とラウリン酸は腸内環境を整え便通をよくしてくれます。さらにおからや豆乳は大豆からできているため、食物繊維が豊富に含まれることから便秘の解消に効果があります。
まとめ
グルテンを含む食材はたくさんあるため、一度にグルテンフリーにすることは難しいという場合、まずはおやつで試してみるとよいでしょう。クッキーをグルテンフリーにするだけでも糖質を十分抑えることができ、ダイエットにも効果的です。手間をかけずに簡単に作ることもできますし、いつもとは違う食感を楽しむこともできるので、無理なく続けることができそうです。ストレスフリーのダイエットや健康生活の第一歩を、このグルテンフリークッキーで始めてみませんか。