チアシードというスーパーフードを知っていますか?チアシードは海外セレブが愛用していることから注目されたもので、日本でも女優やモデルがスタイルアップのために、食べているという人がいます。ここではチアシードについて紹介したいと思います。
チアシードとは
チアシードの正体は、シソ科の植物の種で、水分を吸収する性質がある植物です。見た目は、ゴマより小さくて、白と黒が市販されています。チアシードは、「夢の食材」や「奇跡の食べ物」と言われているスーパーフードです。しかし、スーパーフードはちゃんとした定義というものがありません。日本では日本スーパーフード協会があって、一般的な食品より栄養価が高いこと、一部の栄養成分が特別多く含まれることが定義付けされています。スーパーフードという言葉が生まれたアメリカでは、健康にいい栄養があり低カロリー、少ない量で栄養成分を多くとれるものが、スーパーフードの定義となっています。以下ではチアシードについて詳しく説明します。
シソ科の植物の種
チアシードという名前の通り、チアシードはチアという、シソ科サルビア属のミントの一種の種です。正式にはサルビア・ヒスパニカと言います。原産はメキシコや中南米と言われていて、チアはマヤ語で力を意味しています。マヤ・アステカ時代から食べられていて、大さじ1杯あれば、1日生きていくことができるとまで言われています。見た目はゴマのような感じですが、大きさは一回り小さいです。そのまま口に入れると、やはりゴマに似ているのでプチプチした食感が楽しめます。チアシードには白いものと黒いものがあります。白いものはホワイトチアシードと呼び、ホワイトの方が黒いチアシードより栄養価が高いと言われています。
水分を吸収する性質
チアシードのすごい特徴が、水分を吸収する性質になります。水に浸すと何と元の状態から10倍の大きさに膨らみます。チアシードは水に浸すと、チアシードの周りがゼリー状になり、どんどん膨張するものです。ゼリー状になった部分の成分は、こんにゃくにも含まれている、グルコマンナンという食物繊維になります。この性質は、少しの量しか食べなくても満足でき、食物繊維もとれるとして、ダイエットをサポートする食品として注目を浴びています。チアシードは水に浸すと、カエルの卵に似たような見た目になります。そのため、最初のうちは、見た目が気持ち悪いと思っていた人も、飲むと意外と美味しいという感想が多いです。
チアシードの効果
スーパーフードと言われるだけあって、チアシードの効果は幅広いです。例えば、ダイエット効果、便秘解消効果、皮膚のたるみ防止、ダイエット効果、疲労回復効果、冷え性改善などです。これはチアシードに含まれる栄養成分によるものです。
チアシードに含まれているのは、たんぱく質、カルシウム・亜鉛・マグネシウム・鉄分などのミネラル、ビタミン、α-リノレン酸のオメガ3脂肪酸、必須アミノ酸8種類、食物繊維、脂質などです。中でもオメガ3脂肪酸の1つのα-リノレン酸は、体内で作ることができないもので、コレステロール値や中性脂肪値を低下してくれる作用があります。また、血液をきれいにしてくれる作用も期待できます。
ダイエットに効果がある
ダイエットに効果があるチアシードは、腹持ちがいいだけではありません。食事の前にチアシードをとることで、食事量を少なくすることができ、自然とダイエットすることができます。それだけでなく、チアシードには食物繊維が含まれているため、ダイエットの敵である便秘を解消することができます。
便秘が解消すれば体の巡りがよくなってダイエットになります。極めつきのポイントは、チアシードのカロリーがかなり低いので、ダイエットに最適なのです。チアシードを水で戻さずにサラダにトッピングしたり、水で戻してドリンクに入れたり、スープに入れたりしてダイエットを乗り切りましょう。なお、熱に弱いので冷まして使いましょう。
便秘解消の効果
女性の悩みで多いのは、しつこい便秘です。中々トイレに行っても出ないという人は、チアシードがおすすめです。チアシードにどうして便秘解消効果があるのかと言うと、グルコマンナンと食物繊維が入っているからです。
グルコマンナンはこんにゃくにも入っている成分で、プルプルした所が腸の中の便をからめて、体外に排出してくれる成分です。さらにチアシードには、水に溶けない不溶性食物繊維、水に溶ける水溶性食物繊維の両方が入っています。腸内環境を整えてくれる作用が不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に含まれているので、便秘で悩んでいる人には最適です。
皮膚のたるみを予防するリノレン酸
年を重ねていくと皮膚がたるんできて、シワになります。女性は頬のほうれい線が気になる人は多いのではないでしょうか?チアシードには、皮膚のたるみを予防するリノレン酸が多く含まれています。そのリノレン酸は、トランス脂肪酸を抑制し、中性脂肪を低下させ、悪玉コレステロールを減少させ、免疫力アップの働きがあります。頬にできるほうれい線は、乾燥や余った脂肪、筋力低下が原因です。
チアシードを食べれば肌の免疫力アップになり、保湿力が高まり、ほうれい線を改善することが期待できます。ダイエット効果もあるので頬の脂肪がとれれば、なおさらほうれい線の改善になります。
ダイエットに役立つ食物繊維
食物繊維には便秘解消やダイエットに役立つことが知られています。しかし、食物繊維ならどんなものでもいいわけではありません。食物繊維でも、水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維をバランス良くとる必要があります。水溶性食物繊維は便を適度に柔らかくしてくれますし、不溶性食物繊維は腸内をきれいにしてくれる働きがあります。
不溶性と水溶性は2:1のバランスでとることが理想です。チアシードは両方の食物繊維が含んでいて、大体総量は、ごぼう1本分になります。チアシードの便秘解消効果を高めるなら、ヨーグルトに混ぜて食べることがおすすめです。ダイエット中で便秘の人は、食物繊維のバランスがいいチアシードを食べてください。
疲れを改善する鉄分
チアシードには疲れを改善してくれる鉄分が含まれています。鉄分は体内のすみずみまで酸素を運び、疲れやすさを取り除く働きがあります。女性に貧血が多いのは、生理のせいですが、貧血気味な時はチアシードをとるようにしてみてください。
鉄分は貧血改善や疲労回復に効果がありますが、白血球の働きもよくしてくれます。そのおかげで細菌やウイルスが体に侵入しても、殺菌能力がアップします。風邪や病気をしたときにチアシードをとるようにすれば、早く症状が改善されます。チアシードはスプーン1杯分で、ホウレンソウ290gを食べたときに含まれる鉄分と同じと言われているので、驚きの鉄分量なのです。
冷え性改善に効果的
寒い時期になると手足が冷えてどうしようもないという、冷え性の人はチアシードがおすすめです。チアシードにはα-リノレン酸が含まれています。α-リノレン酸は、血液をサラサラにしてくれる効果がありますが、血液の流れがよくなり、体の内側から温めてくれる効果があります。
冷え性の人で血液がドロドロの場合は、熱を運びにくくなります。冷え性を改善するためには、体温を維持できる内臓で作られた熱を血液で運ぶことが重要です。
血液が冷えて、動物性の脂ばかりでドロドロの場合、冷え性が悪化することが考えられます。血液をサラサラにしてくれるので、冷え性だけでなく、生活習慣病の予防にもなるので一石二鳥です。
効果がでるまで時間がかかる
あくまで食品のチアシードは、効果がでるまで時間がかかります。例えば、チアシードの便秘解消効果が出るまでの期間は、個人差があります。大体は食べ始めて1週間たてば少なくても効果が感じられます。便秘解消効果を高めるためには、水で戻したチアシードを食べるようにしましょう。
次にダイエット効果が出るまでの期間も個人差があります。誰もが同じような方法でダイエットするわけではないので、一概に言えませんが、食べ始めて1ヶ月後に体重が減ってきた方がいます。1ヶ月でダイエット効果が見込めない場合は、2ヶ月~3ヶ月続けるようにしてみてください。
自然由来のチアシードはサプリや薬とは違って、急激な効果は見込めませんが、体に優しいので安心安全に健康になりたい人におすすめです。
チアシードの注意点
せっかく栄養がたっぷりのチアシードを食べるには、注意点をいくつか守る必要があります。例えば、40度以上の熱を加えないようにすること、過剰摂取をしないこと、水につけてから食べることです。健康にいい食品だからと言って、何も考えずに大量に食べると、健康に良くない結果を招くことになります。きちんと規定の量を守って、健康にいい食品を食べるようにしましょう。以下では詳しくチアシードの注意点を説明するので、覚えておいてください。
40度以上の熱を加えない
チアシードには基本的に味がありません。そのため味があるものと混ぜて食べることがあります。しかし、温かいスープ、シチュー、カレー、みそ汁など、あつあつの料理に混ぜて食べることはやめましょう。チアシードは熱に弱く、40度以上の熱になると、せっかくの栄養成分が壊れることになります。
そのため冷たい料理やひんやりデザートと混ぜれば、栄養が壊れないので相性がいいです。例えば、サラダ、ヨーグルト、冷たい飲み物などです。熱によって壊されるチアシードの栄養は、α-リノレン酸になります。壊されたα-リノレン酸は、酸化して有害物質の過酸化脂質になり、健康効果がなくなってしまいます。
チアシードの栄養をそのまま体にとるには、とにかく熱を加えないようにしてください。
過剰摂取はしない
チアシードを食べるときに最も注意するべきことは、過剰摂取をしないことです。いくらゴマより小さい食品でも、たくさん食べるとよくありません。チアシードの1日の摂取基準量は大さじ1杯、つまり10g~12gほどです。チアシードの名前はアステカ時代の油からきているので、それだけカロリーがあるということになります。
カロリーは1日の摂取基準量大さじ1杯は、50kcal弱です。しかし大さじ1杯よりたくさんたべると、それなりのカロリーになってしまいます。食べ過ぎてお腹がゆるくなることもありますし、中にはチアシードが体質に合わない人もいるので、最初に食べるときは加減して食べてみましょう。
水につけてから食べる
乾燥したチアシードをゴマのようにしてサラダにかけて食べる人がいます。しかし、胃の中の水分を奪ってしまうため、個人差はありますが胃が荒れます。チアシードを水で戻した場合、日持ちしなそうと思う人がいますが、1週間~10日保存しておくことができます。
また、水で戻すことでグルコマンナンが発生するので、食物繊維を便秘解消効果目的にとりたい人は水で戻します。チアシードは種なので発芽毒というものが含まれていて、水で戻さずに食べることは危険と言われています。発芽モードを抑制するためには12時間水で戻すことが有効なので、食べる半日前には水で戻すようにしましょう。
チアシードのレシピ
チアシード自体には味がないので、様々なレシピに使うことができます。ここでは基本的なチアシードの戻し方、朝食におすすめのチアシードのヨーグルト、おやつにおすすめのチアシードのスムージー、サラダのドレッシングなどの作り方を紹介します。どれも簡単なので、料理が得意でない人も安心して作れますし、チアシードに味がないのでどんな料理にも合います。
さらにクセのある香りもないので、クセのある香りが苦手な人にもおすすめです。栄養たっぷりのチアシードをとるなら、美味しくとりたいものです。1度作れば覚えられるので、挑戦してみてください。
チアシードの戻し方
1.ビンにチアシードとチアシードの10倍の水を入れる
2.ビンの蓋を閉め、軽く振る
3.常温で12時間置いておいて完成
チアシードの1日の摂取量は大さじ1がおすすめです。多すぎるとお腹の調子が悪くなることがあるので、適量を守るようにします。1日分のチアシードを戻すには、その10倍の大さじ10の水をいれて戻します。大さじで面倒な人は大さじ1が15㏄なので、計量カップで150㏄の水を計って入れます。また、日持ちするので、まとめて何日分か戻しておいても大丈夫です。ただし、1日の適量を忘れないようにしましょう。ビンの大きさは10倍に膨らむことを考えて、大きめのものを用意してください。基本的な戻し方を守って食べると、発芽毒がなくなるので、きちんと守るようにしてください。
朝食にチアシードのヨーグルト
1.チアシードは水に漬けて戻しておく
2.大さじ1杯のチアシードを入れてヨーグルトに入れる
3.塩とオリーブオイルを入れて完成
朝にピッタリでお腹にいいヨーグルトに、チアシードを入れても美味しく食べることができます。上記のように戻したチアシードをトッピングして、食べてもいいですが、ヨーグルトにチアシードを入れて戻すこともできます。水で戻すときと同じように、ヨーグルトにチアシード入れて12時間おくだけで作れます。
水と同様、チアシードはヨーグルトの1/10の量にしておくといいです。例えば、ヨーグルトが450gなら45g、500gなら50gで作ることができます。多く作っておいて毎日の朝食に出すと、面倒が少ないです。トッピングでフルーツやシリアルなど、甘いものも組み合わせとしておすすめです。
おやつの時間にチアシードのスムージー
1.りんご、ココナッツオイルなどフルーツに、水で戻しておいたチアシードを合わせる
2.ミキサーにかけて完成
材料を用意してミキサーにかけるだけでできるスムージーは、とっても簡単で手軽にチアシードをとることができます。もっと野菜をとりたい人はグリーンスムージーに、チアシードを入れてもいいでしょう。ベースはミルク系(牛乳・豆乳・アーモンドミルク)にして、バナナ・マンゴー・ホウレンソウ・チアシードを入れて作ると、飲みやすいスムージーができます。おやつの時間にチアシードのスムージーを飲めば、腹持ちがいいので夕食まで時間があっても安心です。
サラダのドレッシングにおすすめ
1.チアシードは水に漬けておく
2.サラダのドレッシングに混ぜてからかける
サラダのトッピングで乾燥したチアシードをのせる人もいますが、チアシードの栄養をとるならドレッシングで栄養をとることがおすすめです。サラダのドレッシングに、水で戻したチアシードを混ぜて作るだけなので簡単です。
さらにチアシードには味がないので、どんなドレッシングにも合います。例えば、和風ドレッシング、中華ドレッシング、ポン酢などにも合うので、チャレンジしてみてください。ダイエット中の人は、混ぜるドレッシングのカロリーを気にするようにしましょう。
チアシードとバジルシードの違い
チアシードと間違いやすいバジルシードがありますが、どういった違いがあるのでしょうか?違いを以下で紹介するので、自分にとってどちらがいいのか、選ぶようにしてみてください。例えば、栄養が偏っている人にはチアシード、カロリーを抑えたい人はバジルシードという使い分けができます。
チアシードはシソ科サルビア属の植物で、原産は南米です。バジルシードはシソ科オシウム属・和名メボウキの植物で、原産は東南アジアです。どちらも水分を吸収すると膨らみますが、チアシードは10倍、バジルシードは30倍に膨らみます。バジルシードの方がかなり膨らむことが分かります。
栄養が偏っている人はチアシードがおすすめ
毎日コンビニで栄養が偏っている、好き嫌いが多くて栄養不足だという人は、チアシードがおすすめです。それはチアシードの栄養がバランスよくそろっているからです。チアシードは食物繊維、脂質、タンパク質が含まれています。また、必須脂肪酸のオメガ3・オメガ6、良質なタンパク質、8種類の必須アミノ酸、葉酸、鉄分、カルシウムが主な栄養となっています。バジルシードも栄養が豊富ですが、チアシードと比較すると劣るので、栄養が偏っているならチアシードをとるようにしましょう。
カロリーを抑えたい人はバジルシード
お腹の脂肪が気になるから痩せたい、洋服を着たいから痩せたいというダイエッターの人は、カロリーが気になるものです。そういった面から考えると、カロリーが低いバジルシードがおすすめです。バジルシードが100g100calに対して、チアシードは100g500calというカロリーになっています。
チアシードはバジルシードの5倍もカロリーが高いことに、びっくりした人もいるでしょう。つまり、チアシードは食べる量に注意が必要だと言えます。いくらチアシードが、お腹で膨らむからと言って、多く食べるとカロリーが気になるだけでなく、お腹がゆるくなることもあるので、適量や少な目の量にしておきましょう。
まとめ
体に良さそうなチアシードには、女性が気になる症状を改善してくれる成分がたくさん入っています。ここで紹介した食べ方や適量、注意点を知ってから、チアシードを食生活にとりいれてみてください。